英GDP、2月は予想上回る0.5%増 約1年ぶりの高い伸び

4月11日 英国立統計局(ONS)が11日発表した2月の国内総生産(GDP)は前月比0.5%増加し、ロイターがまとめたエコノミスト予想の0.1%増を大きく上回った。写真は1月13日、ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Toby Melville)
By David Milliken, Suban Abdulla
[ロンドン 11日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が11日発表した2月の国内総生産(GDP)は前月比0.5%増加し、ロイターがまとめたエコノミスト予想の0.1%増を大きく上回り、2024年3月以来の高い伸びとなった。
前年同月比では1.4%増で、こちらも予想の0.9%増を上回った。
サービス業の生産高は前月比0.3%増。1月は0.1%増だった。一方、製造業の生産高は2.2%増と大幅に拡大。ONSによると、電子機器や医薬品、自動車が伸びた。
また、1月のGDPは小幅な縮小からゼロ成長に上方改定された。
昨年の成長率は1.1%だった。予算責任局(OBR)は先月、今年の成長率見通しを1.0%に半減させたが、来年は1.9%を見込んでいる。
ただ、トランプ米大統領が先週発表した関税措置を受け、こうした予想に懐疑的な見方もある。
リーブス英財務相は今回のデータを「勇気づけられる」内容と評価したが、ポンド相場は反応薄だった。
会計士団体ICAEWのエコノミクスディレクター、スレン・ティル氏は「2月の数字はトランプ関税による金融市場の混乱によって、すっかり目立たなくなってしまった」と語った。
英産業連盟のチーフエコノミスト、マーティン・サルトリウス氏は「2月GDPが予想を上回ったことは、第1・四半期に景気が堅調に拡大した可能性に幾分希望を与える。しかし、民間部門の基調的な勢いはなお弱い」と述べた。