ニュース速報
ビジネス

米関税で物価高、インフレ期待上昇リスクを注視=カンザスシティー連銀総裁

2025年04月11日(金)00時30分

米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は10日、トランプ政権が打ち出している大規模な関税措置が物価高につながり、インフレ期待が押し上げられるリスクを緊密に注視していると述べた。2023年8月撮影(2025年 ロイター/Ann Saphir)

Howard Schneider

[ワシントン 10日 ロイター] - 米カンザスシティー地区連銀のシュミッド総裁は10日、トランプ政権が打ち出している大規模な関税措置が物価高につながり、インフレ期待が押し上げられるリスクを緊密に注視していると述べた。

シュミッド総裁は講演で「インフレ見通しを引き続き緊密に注視していく」と述べた。

その上で「インフレの上振れリスクが顕著に増大する一方、雇用と成長の見通しの下振れリスクが高まっている」と述べ、連邦準備理事会(FRB)が労働市場と経済成長に対するリスクと、インフレ懸念との間で判断を迫られる可能性に言及。「価格圧力が再び高まる可能性が高い。物価安定に対するFRBの信頼性の維持に、いかなる妥協もするつもりはない」と述べた。

理論上は関税による物価への影響は一時的なものにすぎないとされているものの、シュミッド総裁は「現在のような環境下で理論に基づき過度に安心することはしたくない」とし、「このところの高インフレを踏まえ、一段の物価高でインフレ期待がさらに押し上げられる可能性を懸念している」と語った。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ECB、6会合連続利下げ 貿易戦争で「異例の不確実

ビジネス

IMF、経済成長予測を大幅に下方修正へ 世界的な景

ビジネス

ECB理事会後のラガルド総裁発言要旨

ビジネス

トランプ氏、FRBに利下げ要求 パウエル議長解任「
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプショック
特集:トランプショック
2025年4月22日号(4/15発売)

大規模関税発表の直後に90日間の猶予を宣言。世界経済を揺さぶるトランプの真意は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
メールアドレス

ご登録は会員規約に同意するものと見なします。

人気ランキング
  • 1
    間食はなぜ「ナッツ一択」なのか?...がん・心疾患・抜け毛の予防にも役立つ可能性【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵の親たち、息子の「ロシア送り」を阻止するための戦い...膨れ上がった「腐敗」の実態
  • 3
    【心が疲れたとき】メンタルが一瞬で “最強” になる「超短い一言」
  • 4
    【クイズ】世界で最も「半導体の工場」が多い国どこ…
  • 5
    クレオパトラの墓をついに発見? 発掘調査を率いた…
  • 6
    あなたには「この印」ある? 特定の世代は「腕に同じ…
  • 7
    パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気では…
  • 8
    中国はアメリカとの貿易戦争に勝てない...理由はトラ…
  • 9
    動揺を見せない習近平...貿易戦争の準備ができている…
  • 10
    「世界で最も嫌われている国」ランキングを発表...日…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中