市場暴落でヘッジファンドが株売却、マージンコールで拍車

4月7日、トランプ米大統領の関税発表が招いた貿易戦争で何兆ドルもの市場価値が消失し、一部のヘッジファンドは借り入れによる取引の縮小を迫られ、保有株式の全てあるいは大半を売却しているファンドもある。写真は北京証券取引所のロゴ。2021年11月撮影(2025年 ロイター/Florence Lo)
Summer Zhen Samuel Shen
[香港/上海 7日 ロイター] - トランプ米大統領の関税発表が招いた貿易戦争で何兆ドルもの市場価値が消失し、一部のヘッジファンドは借り入れによる取引の縮小を迫られ、保有株式の全てあるいは大半を売却しているファンドもある。
トランプ大統領がほぼ全ての国に対する広範な相互関税を発表した後の3日間の取引で、世界の株式市場は急落、債券が資金の逃避先となった。市場はトランプ大統領就任前の想定から一転、連邦準備理事会(FRB)の利下げを見込んでいる。
米金融市場の暴落は、米国の例外主義と経済力に賭けていた投資家が市場から逃げ出すという悪循環に陥っている。
米S&P総合500種指数は2日間で10.5%下落し、約5兆ドルの市場価値が消失した。上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数は7日に5%超下落、STOXX欧州600種指数は3月3日終値の最高値から12%近く下落し、調整局面にある。
上海拠点のあるヘッジファンドの会長は、現在の地政学的状況は混乱しており、世界的な景気後退のリスクが高まっているため、保有する株式ポジションを全て清算したと説明。4日の祝日前の3日に中国株と香港株を売却したという。
ブローカーによると、株式ロング・ショート戦略を追求するヘッジファンドは、市場のボラティリティー急上昇で特に大きな打撃を受けている。
JPモルガンのアナリストは、ヘッジファンドのネット・レバレッジ(借り入れ)は先週、前週比で5─6%ポイント低下し、2023年後半以来の低水準になる可能性があると推定した。
同行は4日、ボラティリティーをターゲットとするポートフォリオが、リスク削減のためにポジションを解消するため、数日間で250億─300億ドル相当の株式を売却すると発表した。
ヘッジファンドは通常、プライムブローカーから現金を借りて市場取引を行うマージン口座を利用している。
この口座の保有資産の価値がブローカーが要求する証拠金を下回ると、ブローカーは投資家に対し、マージンコールを通知し、証拠金の追加注入、あるいは保有する株式や債券の売却を求めることができる。
こうした現金需要により、2日のトランプ関税発表以来、通常は危機時の安全資産とされる金さえも急落している。
北京拠点のあるヘッジファンドは、中国株へのネット・エクスポージャーを1月時点の100%から現在は25%に減らしたという。責任者は「中国市場のボラティリティーはまだ始まったばかりかもしれない。ポジションはかなり込み合っており、急落中の資産に手を出そうとする人もいる」と語った。
中国の投資家は、今年初めに市場が大きく上昇したため、マージンコールの影響を受ける可能性はやや低い。
中国の信用取引残高は3日現在で1兆9000億元(2600億ドル)と、依然として高水準だ。
一方、株式空売りが今月解禁されたばかりの韓国では、韓国金融投資協会(KOFIA)のデータによると、4月1─3日の間にマージンコールをきっかけとした株式売却が合計280億ウォン(約1915万ドル)相当あった。3月の売却額は115億ウォンで、23年9月以降で最大だった。
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