中仏、ハイレベル戦略・経済対話を今年開催へ 北京で外相会談

3月27日、中国の王毅外相(写真左)は、フランスのバロ外相(写真右)と北京で会談した。同日、北京で撮影(2025年 ロイター/Adek Berry)
Liz Lee Shi Bu
[北京 27日 ロイター] - 中国の王毅外相は27日、フランスのバロ外相と北京で会談した。会談後の会見で、中国とフランスが戦略、経済、金融、文化の分野に関するハイレベル対話を今年3回開催すると述べた。
王外相は、中仏関係や中国と欧州連合(EU)の関係などを議題とした会談は「建設的」だったと述べた。両国外務省間の協議メカニズムを活用し、共通の問題について緊密な意思疎通を行っていくとした。
「国際情勢が大きく変化する中、両国は包括的戦略パートナーとして、歴史認識を明示し、多国間主義を堅持し、一国主義に反対すべきだ」と語った。
中仏は、農業、原子力エネルギー、航空宇宙分野で協力を深め、人工知能(AI)、デジタル経済、インテリジェントコネクテッドカー、グリーン水素、バイオ製造など革新的産業を研究することで合意した。
王氏は「能力があり意欲的な中国企業がさらにフランスに投資し、ビジネスをすることを奨励する」と述べた。
EUが中国製電気自動車(EV)への追加関税を決定し、中国は対抗措置として欧州から輸入するブランデーに追加関税を課した。
王氏は中仏間の貿易摩擦には言及しなかった。
バロ氏は、フランスはいかなる形の貿易戦争にも反対し、貿易問題でEUと中国の対話を提唱していると述べた。
「われわれの共通のゴールは、この問題を速やかに解決することだ。そうすれば、前向きなアジェンダの枠組みにおいて、将来に向けたパートナーシップの構築と投資にエネルギーと努力を集中させることができる」と述べた。
ロシアとウクライナの戦争については、中国に、ロシアに真剣かつ誠意ある提案で交渉するよう説得する役割を果たすよう促した。
商業的利益と安全保障上の利益を考慮すれば、フランスと中国の関係は「より生産的で、より強固なものになる」と指摘した。