午後3時のドルは150円前半で膠着、米関税でドル買いと円買いの綱引き

3月27日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル安/円高の150円前半で値動きが乏しい展開となっている。写真は1ドル紙幣。2021年11月撮影(2025年 ロイター/Murad Sezer)
Atsuko Aoyama
[東京 27日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から小幅にドル安/円高の150円前半で値動きが乏しい展開となっている。米自動車関税の発表に伴い、ドル買いとリスク回避的な円買いが重なり、150円前半から150円半ばでのもみ合いが続いた。
早朝の関税発表直後のドル/円は150円半ばで値動きが乏しかった。きょうのスポット応当日が期末・年度末に当たり、実需勢の売買は活発化した。仲値公示前後は、実需勢から「売りフローが優勢だった」(国内銀の為替セールス担当)との声も聞かれた。
「今週は全般的に新たな材料への反応が薄く、ポジション調整目的の売買も大きい」(別の国内銀の為替ディーラー)との声もあった。投機筋の円買いポジションもたまっており、「その持ち高を整理する動きがあってもおかしくない」(同)という。
メキシコペソなどの通貨に対してはドルが買われており、「(リスク回避的な)円買いとの綱引き」(国内金融機関の為替担当者)となる中、期末の円の還流が出やすい時期で「そのタイミングとヘッドライン(ニュースの見出し)が重なって、円が一部買い戻された」(同)面もある。
ただ、米関税の全体像が見えてイベントが一巡すれば、リスク回避目的などで積み上がった円の買い持ちを巻き戻しが起きやすいとの声は複数聞かれる。「さらにリスクオフが進むとみて、ドル/円を一段とショートに振るような動きにはならない」(前述の国内金融機関の為替担当者)との見方だ。
あおぞら銀行チーフ・マーケット・ストラテジストの諸我晃氏も、株式市場が下げ止まりつつあり、投資家の不安心理の度合いを示すVIX指数が落ち着いてくると「ドル/円は投機筋の買い戻しで下値が堅くなる」と指摘。一方、「上へ新たに攻めるような地合いでもない」として、上値も限定的になるとの見方を示している。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 150.23/150.2 1.0768/1.07 161.79/161.8
5 70 0
午前9時現在 150.47/150.4 1.0740/1.07 161.62/161.6
8 43 3
NY午後5時 150.58/150.6 1.0752/1.07 161.91/161.9
3 55 4