中国、国有企業に李一族企業との新規取引停止を指示=報道

ブルームバーグ・ニュースは、香港の富豪、李嘉誠氏が所有する企業、CKハチソン・ホールディングス(長江和記実業)がパナマ運河の重要港湾の運営権を米企業連合に売却したことを受け、中国が国有企業に李氏一族の企業との新規取引を一時停止するよう指示したと27日報じた。写真は4日、パナマのバルボア港で撮影(2025年 ロイター/Enea Lebrun)
[27日 ロイター] - ブルームバーグ・ニュースは、香港の富豪、李嘉誠氏が所有する企業、CKハチソン・ホールディングス(長江和記実業)がパナマ運河の重要港湾の運営権を米企業連合に売却したことを受け、中国が国有企業に李氏一族の企業との新規取引を一時停止するよう指示したと27日報じた。
関係者の話を引用した報道によると、国有企業への指示は政府高官の要請で先週出された。既存の契約は影響を受けない。中国の規制当局は、一族の事業取引の状況をより詳しく把握するために中国国内や国外での投資を調査しているという。
親中派の香港紙、大公報はこの2週間、CKハチソンの運営権売却は中国の国益を損ない、中国への裏切りと批判する論評を複数回にわたって掲載。中国国務院の香港・マカオ事務弁公室が、この論評の一部をウェブサイトに転載したため、中国当局が売却阻止に動くのではないかとの観測が台頭した。習近平指導部の指示を受けて当局が売却取引の調査を開始したという情報もある。