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米検察、ファイザーのコロナワクチン試験成功発表巡り調査=WSJ

2025年03月27日(木)13時48分

 米ニューヨーク州南部地区連邦検事局は、米製薬大手ファイザーが新型コロナウイルスワクチン試験に成功したとの発表を2020年の選挙後まで遅らせたという英同業グラクソ・スミスクライン(GSK)による主張を調査している。写真はファイザーのワクチンの接種を受ける農業従事者。2021年2月米カリフォルニア州メッカで撮影(2025年 ロイター/Mike Blake)

[26日 ロイター] - 米ニューヨーク州南部地区連邦検事局は、米製薬大手ファイザーが新型コロナウイルスワクチン試験に成功したとの発表を2020年の選挙後まで遅らせたという英同業グラクソ・スミスクライン(GSK)による主張を調査している。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が26日、事情に詳しい関係者の話として報じた。

報道によれば、ファイザーからGSKに入社した同社ワクチン開発の元責任者であるフィリップ・ドーミツァー氏がこの遅延についてGSKの同僚に話したという。ただ、同氏はこれに反論し、ロイター宛ての声明で「ファイザーの同僚と私は、米食品医薬品局(FDA)の緊急使用許可をできるだけ早く獲得するために全力を尽くした。ワクチン開発に関する私のコメントについて、それ以外に解釈されるとすれば、どれも正しくないだろう」と述べた。

WSJによると、連邦検事局はGSKが共有した情報の内容を詳しく調べている。連邦検事局はドーミツァー氏との会話をメモしたGSKの幹部を含む少なくとも2人から事情聴取を行った。今後数日中に3人目からも事情を聴取する予定。ファイザーの関係者はこれまでに事情聴取を受けていないという。

トランプ大統領は過去にファイザーがワクチン臨床試験で得られた良好なデータを放置していたと主張しているが、これまでに主張を裏付ける証拠はなかった。

ロイター
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