連合の春闘賃上げ率、2次集計は5.40% 高水準を維持

3月21日、連合が発表した2025年春闘の2次集計によると、基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせた賃上げ率は平均で5.40%となった。写真は2024年1月、都内で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Kentaro Sugiyama
[東京 21日 ロイター] - 連合が21日に発表した2025年春闘の2次集計によると、基本給を底上げするベースアップ(ベア)と定期昇給(定昇)を合わせた賃上げ率は平均で5.40%となった。1次集計から0.06ポイント下方修正されたものの、1991年の5.66%(最終集計)以来34年ぶりの高水準を維持した。
傘下労働組合の要求に対する3月19日午後5時時点の企業側回答をまとめた。「平均賃金方式」で回答を引き出した1388組合の賃上げ額は平均で1万7486円、賃上げ率は5.40%と昨年同時期を上回った。
ベアと定昇を明確に区別できる1116組合のベア分は1万2312円、率は3.79%で、この集計を開始した2015年以降、最も高くなった。
1388組合のうち、組合員300人未満の中小組合は724組合で、定昇込みの賃上げ額は1万3288円、賃上げ率は4.92%だった。
会見した芳野友子会長は「企業規模にかかわらず高水準を維持しており、新たなステージの定着に向けて着実に前進している」と述べるとともに、「この勢いを中小組合や組合のない職場に波及をさせていきたい」と語った。
14日に発表された1次集計の賃上げ率(定昇込み)は加重平均で5.46%だった。