花王の株主総会、オアシスの提案を否決 社外取締役5人選任など
Kentaro Okasaka
[東京 21日 ロイター] - 花王が21日に開催した定時株主総会で、香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントによる社外取締役選任などの議案が否決された。
オアシスの株主提案は、自社が推薦する社外取締役5人(うち3人は女性)の選任や、報酬額改定など。今月6日にはセス・フィッシャー最高投資責任者(CIO)が都内で記者会見し「(提案は)収益性を劇的に高め、株価は上がり、みんなが勝者になれる」と賛同を呼び掛けていた[nL3N3PO0TW]。
花王は「オアシスの主張とは異なり、現経営陣のもとで実績を上げている」として提案に反対を表明。オアシス提案の社外取締役候補者らは必要とされる経営の経験や専門性、姿勢・資質が不足していると指摘していた[nL4N3P50NN]。
花王の長谷部佳宏社長は同日、経営陣が進めてきた中期経営計画に基づく構造改革の成果や、グローバル成長戦略の進捗(しんちょく)が株主に評価された結果だとするコメントを発表。「これからも透明性と実効性の高いガバナンスを追求していく」としている。
一方、オアシスは否決を「残念に思っている」とコメント。「今後も引き続き、すべてのステークホルダーの利益につながる行動を取るよう、花王への働きかけを続けていく」とした。
オアシスの花王の株式保有割合は昨年12月時点で5.23%。