バンクーバー自動車ショー、テスラを出展社から除外 安全上の懸念で

カナダで１９日に開幕した「バンクーバー国際自動車ショー」の主催者は２０日、米電気自動車（ＥＶ）大手テスラを出展社から除外したと発表した。写真は２月２４日、フィンランドのピュハトゥントゥリで撮影（２０２５年　ロイター/Gonzalo Fuentes）

[２０日　ロイター] - カナダで１９日に開幕した「バンクーバー国際自動車ショー」の主催者は２０日、米電気自動車（ＥＶ）大手テスラを出展社から除外したと発表した。安全上の懸念を理由に挙げた。

同自動車ショーのエグゼクティブディレクター、エリック・ニコル氏は「テスラに自主的に撤退する機会を複数回提供した上で、除外を決めた」と述べた。

米連邦政府の縮小に向け「政府効率化省」を率いるテスラのイーロン・マスク最高経営責任者（ＣＥＯ）に対し、全米各地で抗議デモが行われていることが背景にある。

ニコル氏は「バンクーバー自動車ショーの一番の関心事は参加者、出展社、スタッフの安全だ」と強調した。

カナダ政府は１７日、カナダと米国の貿易摩擦の激化を理由に、タクシーや配車サービス向けに購入されるテスラ車への奨励金の提供を停止した。

バンクーバー市長はロイターに対し、この決定はトランプ米大統領の側近であるマスク氏を狙ったものだと語った。トランプ氏はカナダ併合を示唆するとともにカナダ製品に関税をかけ、カナダ国民を怒らせている。