NY外為市場=ドル/円軟調、関税導入巡る不透明感で

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルは円に対して弱含み、ユーロに対しては横ばいとなった。(2025年 ロイター/Shohei Miyano)
[ニューヨーク 25日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルは円に対して弱含み、ユーロに対しては横ばいとなった。トランプ米大統領が計画する関税を巡る不確実性から、トレーダーは慎重な姿勢を維持している。
マネックスUSAのFXトレーダー、ヘレン・ギブン氏は「世界は昨日のリスクオン姿勢から、今日はややリスクオフに傾いている」と指摘した。
コンファレンス・ボード(CB)が25日発表した3月の消費者信頼感指数は92.9と、前月から7.2ポイント低下した。低下は4カ月連続。所得や労働環境の短期的な見通しを示す期待指数も9.6ポイント低下の65.2と、12年ぶりの低水準となった。
INGのチーフエコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏は「家計はトランプ大統領が減税と規制緩和を主導すると期待していたが、代わりに緊縮財政と大幅貿易関税が導入される見通しとなっている。これが家計の財政と雇用の先行き不安を引き起こし、支出の弱さにつながる懸念がある」と指摘した。
ドル/円は0.58%下落し149.81円となった。一時は3週間ぶりの高値150.94円を付ける場面もあった。
ユーロは上下に変動したが、終盤はほぼ横ばい。0.02%安の1.0798ドルとなった。一時は3月6日以来の安値1.0774ドルを付けた。
英ポンドは0.19%高の1.2943ドル。トレーダーは26日に発表される春季財政報告に注目している。リーブス財務相は財政規則を満たすために政府支出を削減すると予想されている。
トレーダーはまた、ロシアとウクライナの和平に関する協議も注視している。
米ホワイトハウスは25日、黒海における船舶の安全な航行を確保し、両国のエネルギー施設に対する攻撃禁止の履行に向け、ウクライナおよびロシアと個別に合意したと発表した。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.18%下落して8万7737ドルとなった。
ドル/円 NY午後4時 149.85/149.87
始値 150.20
高値 150.26
安値 149.56
ユーロ/ドル NY午後4時 1.0795/1.0796
始値 1.0819
高値 1.0830
安値 1.0792