英CPI、2月は前年比+2.8%と予想以上に鈍化 今後再加速も

英国立統計局(ONS)が26日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が2.8%となり、予想以上に鈍化した。写真は、スーパーでショッピングカートを押す人。2022年2月、ロンドンで撮影(2025年 ロイター/Paul Childs)
[ロンドン 26日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が26日発表した2月の消費者物価指数(CPI)は前年比上昇率が2.8%となり、予想以上に鈍化した。
1月は3.0%上昇。ロイターがまとめたエコノミスト調査では、2.9%の上昇が予想されていた。イングランド銀行(英中央銀行)は2月上旬に発表した見通しで2.8%の伸びを予想していた。
ただエコノミストは、エネルギー価格の上昇が今後、インフレ率を再び押し上げるとの見方を示している。
会計士団体ICAEWのエコノミクスディレクター、スレン・ティル氏は「目先の顕著な物価上昇が既に織り込まれているため、2月の鈍化は偽りの夜明けと言えそうだ。来月のエネルギー代と国民保険料の急上昇により、インフレ率は早晩4%に近づく可能性がある」と述べた。
英中銀は物価上昇圧力に引き続き警戒しているとし「5月の緩和可能性は残るが、利下げに踏み切る前に、4月の大幅な企業コスト上昇と春季財政報告で発表される措置の影響を見極めたいだろう」と述べた。