ニュース速報
ビジネス

JX金属の初値は843円、公開価格を2.8%上回る 今年度最大のIPO

2025年03月19日(水)09時46分

 3月19日、新規上場のJX金属の初値は843円となり、公開価格の820円を2.8%上回った。写真はJXグループのロゴ。2015年11月、都内で撮影(2025年 ロイター/Thomas Peter)

Noriyuki Hirata

[東京 19日 ロイター] - 新規上場のJX金属の初値は843円となり、公開価格の820円を2.8%上回った。オーバーアロットメント(OA)による追加売り出し分を含めた売り出し総額は4380億円。昨年上場した東京地下鉄(東京メトロ)を上回り今年度最大で、初値に市場の関心が寄せられていた。

初値後は水準を切り上げ一時860円に上昇したが、伸び悩みもうかがわれる。市場では「AI(人工知能)向け需要が高いということだが、テーマ自体に逆風が吹く中で(株価は)跳ねなかった」(松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト)との受け止めが聞かれる。

公募で買った投資家には物足りない結果との見方もあるが、PER(株価収益率)の観点から割高感はなく、利回りも高いとして「(市場で買い付ける)セカンダリーの投資家にとっては(初値が)高すぎて失速するよりも、伸びしろがあるとみることもできる」と松井の窪田氏は話している。

JX金属は、半導体製造時に金属薄膜を形成するための材料である「スパッタリングターゲット」の大手メーカー。半導体・情報通信材料を成長戦略分野に位置づけ、米アリゾナ州で新工場に投資している。

株式上場を通じ、競争力の高い半導体材料・情報通信材料などの分野で設備投資、R&Dなどを加速させる考え。ENEOSホールディングスの完全子会社だったが、持分法適用会社になった。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル/円軟調、関税導入巡る不透明感で

ワールド

ロシア、ウクライナとエネ施設攻撃停止で合意 原発や

ワールド

ゼレンスキー氏「黒海・エネルギー停戦即時発効」、ロ

ワールド

ゼレンスキー氏「黒海・エネルギー停戦即時発効」、ロ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
特集:まだ世界が知らない 小さなSDGs
2025年4月 1日号(3/25発売)

トランプの「逆風」をはね返す企業の努力が地球を救う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き詰った「時代遅れ企業」の行く末は?【アニメで解説】
  • 2
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 3
    【独占】テスラ株急落で大口投資家が本誌に激白「取締役会はマスクCEOを辞めさせろ」
  • 4
    「トランプが変えた世界」を30年前に描いていた...あ…
  • 5
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 6
    トランプ批判で入国拒否も?...米空港で広がる「スマ…
  • 7
    「悪循環」中国の飲食店に大倒産時代が到来...デフレ…
  • 8
    【クイズ】アメリカで「ネズミが大量発生している」…
  • 9
    老化を遅らせる食事法...細胞を大掃除する「断続的フ…
  • 10
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山ダムから有毒の水が流出...惨状伝える映像
  • 4
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 5
    「低炭水化物ダイエット」で豆類はNG...体重が増えな…
  • 6
    「テスラ離れ」止まらず...「放火」続発のなか、手放…
  • 7
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    【クイズ】世界で2番目に「レアアース」の生産量が多…
  • 10
    古代ギリシャの沈没船から発見された世界最古の「コ…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 7
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 8
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 9
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 10
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中