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オアシス、DICの美術品移設を非難 池田社長再任に反対呼びかけ

2025年03月14日(金)17時29分

Rie Ishiguro

[東京 14日 ロイター] - 香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントは、DICが川村記念美術館(千葉県佐倉市)の美術品を国際文化会館(東京都港区)に移設すると発表したことについて、「株主利益との明確な利益相反」と非難し、DIC株主に今月27日の株主総会で池田尚志社長の再任案に反対するよう訴えた。

DICは12日、世界的に有名な米国の画家マーク・ロスコ氏のシーグラム壁画を含む美術品の移設を発表。同社株の11.5%を保有するオアシスは「上場企業資産を1000億円以上用いて行うべきことではない」と主張した。美術品がDICの時価総額の3分の1以上を占めているとし、「資本の使用方法として極めて不適切」とした。

また、DIC取締役で創業家出身の川村喜久氏が国際文化会館と非常に親密な関係にあるとし、同社の一連の行動は「株主に帰属する財産を取り上げ」て川村氏や同氏に近い人びとや組織の影響下に置こうとする試みとの見解を示した。

オアシスは今月10日が期限だったDICへの公開質問状の回答を得ていないとし、追加質問を含め、17日までの回答を求めた。

DICはオアシスの公開質問状について14日に声明を発表し、オアシス独自の見解や憶測などを前提とした質問が含まれていると反発。川村氏は株主総会に諮る取締役候補に含まれておらず、エグゼクティブアドバイザー職を委嘱することにしたなどと説明した。

ロイター
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