午後3時のドルは148円半ばへじり高、株反発で円高一服

3月14日、午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の148円半ばで取引されている。写真は米ドル紙幣。2022年2月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Shinji Kitamura
[東京 14日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の148円半ばで取引されている。日本を含むアジア株や米株先物の上昇を受けて円が下落した。週末を控え、円を買い込んでいた向きが持ち高を解消する動きもあったという。
前日海外で進行した円高は一転し、東京市場のドルは朝方の147円後半から、午後にかけて148円半ばへじり高となった。きょうは実質的に実需の売買が集中する5・10日にあたり、輸入企業のドル買いが「通常より活発化した」(国内銀の為替セールス担当)ことが、相場を押し上げた。
前日の米国株安にもかかわらず、前日比下落して寄り付いた日経平均が、次第に下げ幅を縮小して前日比プラス圏へ切り返したことも、円高圧力の後退につながった。目立った手掛かりはなかったものの、アジア時間の米株先物やアジア株も堅調で、香港のハンセン指数は2%を超える上昇となった。
「円を買い込んでいた短期筋が、週末を控えて手仕舞いに動いているようだ」(FX会社関係者)との声も聞かれた。短期筋の円買いポジションは現在、過去最大水準へ膨らんでいることが明らかになっている。
刻々と状況が変化するトランプ米大統領の関税政策の行方に加え、来週には日米中銀会合が予定されており、市場では荒い値動きが続くと警戒する声が増えている。
みずほ証券チーフ為替ストラテジストの⼭本雅⽂氏は、米指標の下振れなどでドル安が勢いづいた際の下値めどは3月安値の146円半ばになるとしながら、「米連邦公開市場委員会(FOMC)にはタカ派リスク、日銀はハト派リスクがある。ドルは最大で152円付近まで反発する可能性もある」と話している。
そうした見方を反映する形で、通貨オプション市場では、ドル/円の1週間物の予想変動率(インプライド・ボラティリティー)が12%近くと、今月初につけた年初来最高水準へ再び接近してきた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 148.44/148.49 1.0850/1.0852 161.07/161.13
午前9時現在 147.93/147.95 1.0854/1.0855 160.58/160.59
NY午後5時 147.80/147.82 1.0852/1.0853 160.40/160.42