インド新興財閥アダニ、スリランカ風力発電計画から撤退へ
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2月13日、インドの新興財閥アダニ・グループ傘下の再生可能エネルギー企業アダニ・グリーン・エナジーは、スリランカに対し、二つの風力発電事業計画から撤退する方針を伝えたと明らかにした。写真はアダニ・グループのロゴ。インドのアフマダーバートで2021年4月撮影(2025 ロイター/Amit Dave)
Uditha Jayasinghe
[コロンボ 13日 ロイター] - インドの新興財閥アダニ・グループ傘下の再生可能エネルギー企業アダニ・グリーン・エナジーは13日、スリランカに対し、二つの風力発電事業計画から撤退する方針を伝えたと明らかにした。
スリランカ政府は先月、両事業における発電コストを1キロワット時当たり0.08ドルから約0.06ドル以下に引き下げるため、アダニ・エナジーとの協議を開始したと発表した。建設費は総額10億ドルに上ると推計されていた。アダニ・エナジーの広報担当者は、撤退について「財政的に実行不可能」だったためと述べた。
スリランカ政府は、米当局が昨年11月にアダニの創業者で億万長者のゴータム・アダニ氏と同社の複数の幹部を贈賄容疑で起訴したことを受け、同グループのプロジェクトの見直しを始めた。米政府は、アダニ氏らが電力供給契約を確保するため賄賂を支払う策略に関与していたとみているが、同社は容疑を否定している。
計画では、スリランカ北部マンナールとプーネリンに風力発電・送電施設を建設する予定だった。アダニ・グループは、スリランカの首都コロンボの港に7億ドル規模のターミナルを建設するプロジェクトにも関わっている。