EXCLUSIVE-英中銀、利下げ「慎重に検討を」 インフレ抑制完了せず=ピル氏
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2月13日、イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、インフレ抑制に向けた長い取り組みはまだ完了していないとした上で、英中銀は利下げに慎重に取り組む必要があるとの見方を示した。ロンドンで3日撮影(2025年 ロイター/Toby Melville)
William Schomberg David Milliken
[ロンドン 13日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミスト、ヒュー・ピル氏は、インフレ抑制に向けた長い取り組みはまだ完了していないとした上で、英中銀は利下げに慎重に取り組む必要があるとの見方を示した。
12日にロイターとのインタビューに応じた。英中銀は6日、政策金利を0.25%ポイント引き下げて4.50%とした。
ピル氏は、全体的な状況としては、インフレ率は目標の2%に向かって低下していると指摘した。しかし、根本的な物価上昇圧力は依然として残っていると主張、英経済成長率が伸び悩んでいるにもかかわらず、借り入れコストの一段の引き下げには慎重になるべきと説明した。
「インフレ鈍化プロセスは完了はしていないが進展しており、制約の一部解除が可能になった」とする一方、インフレ抑制に向けてさらなる取り組みが必要とし「つまり、一夜にして全ての制約を解除したり、積極的に利下げしたりすることはできないことを意味する」と述べた。
トランプ米大統領が打ち出した関税については、自動的にインフレ率の上昇につながるわけではないが、特に長期的には「かなり大きな影響」をもたらす可能性があると指摘した。