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ECB、定義難しい「中立金利」目指すべきでない=独連銀総裁

2025年02月13日(木)08時25分

ドイツ連邦銀行(中央銀行)のナーゲル総裁は2月12日、欧州中央銀行(ECB)は定義が難しい「中立」金利を目標にすべきではないと述べた。2023年11月、キプロスのニコシアで撮影(2025年 ロイター/Yiannis Kourtoglou)

Marc Jones Balazs Koranyi

[ロンドン/フランクフルト 12日 ロイター] - ドイツ連邦銀行(中央銀行)のナーゲル総裁は12日、欧州中央銀行(ECB)は定義が難しい「中立」金利を目標にすべきではないと述べた。

ECBは先週、中立金利の水準が1.75─2.25%程度になるとの研究論文を発表した。

一方、ナーゲル氏は、ECBの他の当局者同様、中立的な金利水準は、正確値が不透明なことからさほど有用ではないと主張した。「中立金利に近づけば近づくほど、漸進的なアプローチを取ることがより適切になってくる。中立金利という概念の限界も明らかだ」と語った。

独連銀の中立金利の推計値は1.8─2.5%の範囲だと説明した。トランプ米大統領が欧州に関税を課す可能性を示しているような状況では特に、ECBはデータを見極めて対応すべきだとした。

その上で「インフレ率が目標を下回るような事態が発生する可能性もある」と指摘した。

ECBの次回理事会は3月6日に予定されており、2.5%への利下げがほぼ確実視されている。エコノミストは、それ以降の利下げ回数は不明だとしている。

ロイター
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