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午後3時のドルは151円後半へ上昇、米関税と日米首脳会談で思惑

2025年02月10日(月)15時52分

 2月10日、午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の152円ちょうど付近で取引されている。2022年撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

Shinji Kitamura

[東京 10日 ロイター] -

午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル高/円安の152円ちょうど付近で取引されている。トランプ米大統領が日本時間10日早朝、米国に輸入される鉄鋼・アルミニウムへ関税を課すと発言したことで、ドルが全般に上昇した。日米首脳会談で石破茂首相が対米投資加速の考えを示したことを、円安手掛かりとする声も聞かれた。

週明けのドル/円は、朝方の151円前半から152円前半まで底堅い動きとなった。7日に米国で発表された雇用統計を受けて国債金利が上昇したことが支えとなったほか、トランプ氏の関税発言がドル高圧力につながった。

日本が今回の関税の対象となるかは不明だが、トランプ氏は米国が輸入する鉄やアルミの全てが対象となるとしている。複数国へ同時に関税をかけることになれば「ドルが広範に上昇しやすくなる」(外銀アナリスト)という。

トランプ氏は11日か12日に、記者会見で計画の詳細を公表するとしている。

7日にワシントンで行われた日米首脳会談は、今後の対米投資が巨額の円売り圧力になる可能性があるとして「需給的には円安材料」(あおぞら銀行チーフマーケットストラテジストの諸我晃氏)と受け止める声が多く聞かれた。

しかし、米国発の強硬な関税政策で世界経済が停滞し、景気減速を懸念した株安などが鮮明になれば、リスク回避の円買いが強まるシナリオも描きやすくなる。

りそなホールディングスの井口慶一・シニアストラテジストは、今週は関税関連の手掛かりなど「イベントを確認しつつ、(ドル/円は)再びレンジを形成することになるだろう」としている。

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 151.95/151.96 1.0316/1.0317 156.76/156.77

午前9時現在 151.87/151.89 1.0308/1.0311 156.58/156.59

NY午後5時 151.40/151.44 1.0327/1.0328 156.36/156.42

ロイター
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