ニュース速報
ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、他通貨は数年ぶりの安値

2025年01月14日(火)06時49分

終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇し、他の主要通貨が数年ぶりの安値に沈んだ。2022年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 13日 ロイター] - 終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが上昇し、他の主要通貨が数年ぶりの安値に沈んだ。10日に発表された米雇用統計が予想を大きく上回る内容となったことを受け、連邦準備理事会(FRB)による年内の利下げ見通しを巡る懸念が高まった。

主要通貨に対するドル指数は0.26%高の109.94となった。序盤には一時、110.17と2年余りぶりの高値まで急上昇する場面もあった。

米労働省が10日発表した2024年12月の雇用統計で、非農業部門雇用者数が25万6000人増加し、市場予想の16万人増を上回ったほか、失業率が4.1%と、前月の4.2%から低下したこと受け、FRBによる年内の利下げ観測は大幅に後退した。

15日には消費者物価指数(CPI)の発表を控えており、CPIが予想を上回る伸びとなれば、今後の利下げの可能性は一段と低下するとみられる。

メシロウ・カレンシー・マネジメント(シカゴ)のシニア投資ストラテジスト、ユウト・シノハラ氏は「現在、市場は年内の利下げはわずか1回強との見方を織り込んでいることから、CPIへの反応は比較的限定的になる公算が大きい」と指摘。より重要な関門は今月20日のトランプ次期米大統領の就任式であり、関税引き上げが実際に実行されるのか、それとも単なる交渉上の駆け引きだったかが、これ以降に明らかとなると述べた。

ドル/円は0.03%安の157.77円となった。

ユーロは対ドルで0.4%安の1.0208ドル。一時、2022年11月以来の対ドル安値を付けた。

英ポンドは0.24%安の1.2167ドル。一時、14カ月ぶりの安値に沈んだ。

豪ドルは一時、20年4月以来の安値まで下落した後、下げ幅を縮小し、終盤では0.13%高の0.615米ドル。

ニュージーランド(NZ)ドル/米ドルは0.07%高の0.5559米ドルとなった。

オフショア取引でドルは対中国人民元で0.12%安の、1ドル=7.3533元。

中国人民銀行(中央銀行)が10日、国債の供給不足を理由に国債の購入を一時的に停止したとの発表を受け、国債利回りが急上昇した。

ドル/円 NY午後4時 157.65/157.6

6

始値 157.30

高値 157.84

安値 156.92

ユーロ/ドル NY午後4時 1.0216/1.021

8

始値 1.0196

高値 1.0221

安値 1.0189

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=大幅安、S&P調整局面入り 貿易戦争

ワールド

トランプ氏「グリーンランドは安保上必要」、NATO

ワールド

ウクライナに強力かつ信頼できる安全保証を、G7外相

ビジネス

NY外為市場=ドル上昇、ポジション調整の動き
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
特集:日本人が知らない 世界の考古学ニュース33
2025年3月18日号(3/11発売)

3Dマッピング、レーダー探査......新しい技術が人類の深部を見せてくれる時代が来た

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 2
    【クイズ】世界で1番「石油」の消費量が多い国はどこ?
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 5
    SF映画みたいだけど「大迷惑」...スペースXの宇宙船…
  • 6
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 7
    「若者は使えない」「社会人はムリ」...アメリカでZ…
  • 8
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 9
    「トランプの資産も安全ではない」トランプが所有す…
  • 10
    「紀元60年頃の夫婦の暮らし」すらありありと...最新…
  • 1
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやステータスではなく「負債」?
  • 2
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦している市場」とは
  • 3
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は中国、2位はメキシコ、意外な3位は?
  • 4
    メーガン妃が「菓子袋を詰め替える」衝撃映像が話題…
  • 5
    うなり声をあげ、牙をむいて威嚇する犬...その「相手…
  • 6
    白米のほうが玄米よりも健康的だった...「毒素」と「…
  • 7
    「これがロシア人への復讐だ...」ウクライナ軍がHIMA…
  • 8
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」…
  • 9
    【クイズ】ウランよりも安全...次世代原子炉に期待の…
  • 10
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアで…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 3
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」だった?...高濃度で含まれる「食べ物」に注意【最新研究】
  • 4
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 5
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 6
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    【クイズ】アメリカを貿易赤字にしている国...1位は…
  • 9
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 10
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中