ECB、金融政策で「中間の道」見極め必要=チーフエコノミスト
欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン理事は13日、ECBは今年さらに利下げすることが可能だが、リセッションを引き起こさず、インフレ抑制で後手に回ることもない、ちょうどよい「中間点」を見極める必要があると述べた。キプロス・ニコシアで2023年4月撮影(2025年 ロイター/Yiannis Kourtoglou)
[フランクフルト 13日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のチーフエコノミストであるレーン理事は13日、ECBは今年さらに利下げすることが可能だが、リセッションを引き起こさず、インフレ抑制で後手に回ることもない、ちょうどよい「中間点」を見極める必要があると述べた。オーストリア紙に語った。
ECBは昨年4回利下げを実施した。市場は今年も4回利下げが行われると予想している。
レーン氏は「もし金利が急速に低下すれば、サービスインフレをコントロールするのが難しくなる」とした上で「しかし金利が高すぎる状態が長く続くのも避けたい。インフレの勢いが弱まり、ディスインフレのプロセスが2%で止まらず、目標を大幅に下回る可能性があるからだ」と述べた。
物価上昇を制御するための重要な条件は、ほぼ2024年を通じて4%前後で推移したサービスインフレの鈍化だと指摘した。
一方で物価上昇の主要因の一つである賃金の伸びは、今年は「大幅に」減速し、12月が2.4%だったインフレ率はさらに低下すると予想される。
ユーロ圏の経済成長率はこの1年ほとんど、かろうじてプラスで推移してきた。レーン氏は、金融緩和を劇的に加速させるような景気後退のリスクはないと述べた。
また物価上昇を抑えるための条件はすでに整っているため、インフレを抑制するために景気後退は必要ない。
「今年、われわれが見つけなければならないのは、われわれの行動が積極的過ぎず、慎重過ぎないという中間の道だ」とレーン氏は指摘した。
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