世界の自動車部品メーカー、生産計画見直し トランプ関税に備え
1月9日、世界の自動車部品メーカーはトランプ次期米大統領が計画する関税への防衛策として、生産拠点をどれだけ米国や米周辺国に移せるかを検討している。写真はGMのエクアドル工場。2024年9月撮影(2025年 ロイター/Karen Toro)
Abhirup Roy
[ラスベガス 9日 ロイター] - 世界の自動車部品メーカーはトランプ次期米大統領が計画する関税への防衛策として、生産拠点をどれだけ米国や米周辺国に移せるかを検討している。ラスベガスで開催中のテクノロジー見本市「CES」に参加した業界幹部らが明らかにした。
トランプ氏は全輸入品に10%の一律関税を課し、中国製品の関税を引き上げる方針を示している。昨年11月にはカナダとメキシコからの輸入品に25%の関税を課すと表明した。
自動車部品世界最大手ボッシュの北米社長ポール・トーマス氏は、関税率に応じたシナリオを検討し、どれを実行に移すか考える必要があるとし、既に着手しているものもあると述べた。
理論的な事例として、現在マレーシアなどで生産している部品をメキシコやブラジルなど既に拠点がある国に移す案に言及した。
独コンチネンタルのニコライ・セッツァー最高経営責任者(CEO)は、各地域で長年ローカライズを進めてきたため、エクスポージャーは業界他社より小さいと指摘。それでも、現地調達できる代替部品がないか北米のサプライヤーと協議していると述べた。
米電気自動車(EV)大手テスラのサプライヤーであるパナソニックエナジーは供給網の北米シフトを既に進めているが、ノースアメリカ社長のアラン・スワン氏は、トランプ氏就任を控え、米国製EV電池から中国製部材を排除する計画を加速させていると語った。
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