ニュース速報
ビジネス

ノルウェー中銀金利据え置き、来年3回の利下げ想定 貿易戦争を懸念

2024年12月19日(木)20時48分

ノルウェー中央銀行は19日、政策金利を16年ぶりの高水準である4.50%に据え置いた上で、来年3月に利下げを開始する見通しを示した。オスロの本部で2022年撮影。(2024年 ロイター/Victoria Klesty/File Photo)

[オスロ 19日 ロイター] - ノルウェー中央銀行は19日、政策金利を16年ぶりの高水準である4.50%に据え置いた上で、来年3月に利下げを開始する見通しを示した。来年の利下げ予想は従来の4回から3回に減らした。

据え置きは予想通り。

バーチェ中銀総裁は声明で「金融政策委員会は、インフレを目標付近で安定させるにはなお制約的な金融政策が必要であるものの、緩和を開始する時期が間近に迫っていると認識している」とし「現在の見通し評価に基づき、政策金利は2025年3月に下げられる可能性が高い」と述べた。

総裁はまた、25年末までに政策金利は3.75%に低下するとの見方を示した。中銀とロイター調査によるアナリストの予想は3.50%への低下を予想していた。

ノルウェークローネは発表を受け下落した。

中銀は、インフレ圧力が緩和する中、経済は想定よりも底堅いとの認識を示したが、「世界経済とノルウェー経済の見通しには、かなりの不確実性がある」と指摘した。

ノルデアは、中銀は金利を長期間据え置くと景気を圧迫する可能性があると考えているようだと指摘。「早期に利下げしなければ失業率が過度に上昇する恐れを引き続き懸念している」と述べた。

政策決定会合の議論では、米中貿易戦争のリスクが取り上げられたと明らかにし、「国際的な貿易障壁が高まるリスクを懸念している」と述べた。「関税引き上げは世界成長を鈍化させるとみられる、国内物価見通しへの影響は不透明だ」とした。

中銀は9月、政策金利は年内は据え置かれ、25年第1・四半期に利下げを開始する方針を示していた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ガザ空爆で26人死亡、停戦合意へ調停続く

ビジネス

英中銀、金利4.75%に据え置き 3委員は利下げを

ビジネス

ノルウェー中銀金利据え置き、来年3回の利下げ想定 

ワールド

プーチン大統領阻止へ米欧は結束を、ウクライナ大統領
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:アサド政権崩壊
特集:アサド政権崩壊
2024年12月24日号(12/17発売)

アサドの独裁国家があっけなく瓦解。新体制のシリアを世界は楽観視できるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 2
    遠距離から超速で標的に到達、ウクライナの新型「ヘルミサイル」ドローンの量産加速
  • 3
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「TOS-1」をウクライナ軍が破壊する劇的瞬間をカメラが捉えた
  • 4
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 5
    「制御不能」な災、黒煙に覆われた空...ロシア石油施…
  • 6
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 7
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 8
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 9
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 10
    アサドは国民から強奪したカネ2億5000万ドルをロシア…
  • 1
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式多連装ロケットシステム「BM-21グラート」をHIMARSで撃破の瞬間
  • 2
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いするかで「健康改善できる可能性」の研究
  • 3
    村上春樹、「ぼく」の自分探しの旅は終着点に到達した...ここまで来るのに40年以上の歳月を要した
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 6
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが…
  • 7
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 8
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 9
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 10
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 1
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 2
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 3
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 4
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 5
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 6
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 7
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 8
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 9
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
  • 10
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中