英中銀、金利4.75%に据え置き 3委員は利下げを主張
イングランド銀行(中央銀行)は19日、政策金利を4.75%に据え置いた。ロンドンの本部で9月撮影。(2024年 ロイター/Mina Kim/File Photo)
[ロンドン 19日 ロイター] - イングランド銀行(中央銀行)は19日、政策金利を4.75%に据え置いた。金融政策委員9人のうち6人が据え置きに賛成、ラムスデン副総裁とディングラ、テイラー委員は0.25%ポイントの利下げを主張した。
ロイター調査によるエコノミスト予想では利下げを主張するのは1人とみられていた。
ベイリー総裁は、利下げについて「段階的なアプローチ」を続ける必要があると指摘。「経済の不確実性が高まっているため、来年いつ、どの程度利下げを行うかを確約することはできない」と述べた。
先週のロイター調査によると、エコノミスト来年4回の利下げを予想していたが、予想を上回る賃金の伸びを受けて金融市場での利下げ予想は2回に減少している。
18日に発表された11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は2.6%。中銀は「総合インフレ率は、当面若干の上昇が続く」との見通しを示した。
中銀はまた、6週間前は0.3%としていた今第4・四半期の成長率予測をゼロに下方修正した。
リーブス財務相は10月公表した予算案で増税方針を示したが、今回据え置きを支持した委員は、こうしたコスト増が物価上昇を通じて消費者に転嫁されるのか、雇用喪失や給与の伸び悩みにつながるのか、依然「特に不透明」だとの見方を示した。
その上で「最近の展開は、特定の会合で政策変更の確約は避けながら、制限的政策の撤廃に向けて段階的にアプローチすべきだとの議論を強めるものだ」との見方を示した。
利下げに賛成した3委員は、「非常に制限的な」政策スタンスによりインフレ率が中期的に目標の2%を大幅に下回り、大きな経済余剰につながるリスクがあると指摘した。
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