家計の金融資産、9月末は2179兆円 株安・円高で8四半期ぶり減少
12月18日、日銀が発表した7―9月期の資金循環統計によると、9月末時点の家計の金融資産は2179兆円と、8四半期ぶりに前の四半期末を下回った。写真は、日本銀行の前を通り過ぎる歩行者。 3月18日、東京で撮影(2024年 ロイター/Kim Hong-Ji)
Takahiko Wada
[東京 18日 ロイター] - 日銀が18日に発表した7―9月期の資金循環統計によると、9月末時点の家計の金融資産は2179兆円と、8四半期ぶりに前の四半期末を下回った。8月の株安・円高が影響した。
6月末は2214兆円と2005年3月末以降で最高となっていた。前年比では2.8%増だった。
内訳は、株式等が7.2%増の285兆円、投資信託が23.3%増の125兆円。株安や円高で伸び率は6月末を下回った。現金・預金は0.3%増の1116兆円。このうち現金は3.1%減で過去最大の減少幅となった。キャッシュレス化の進展に加え、このところの物価上昇による現金の取り崩しも影響したとみられる。
企業の金融資産は7.1%増の1523兆円で、残高はこちらも6月末を下回った。
<国債保有、日銀の比率は低下続く>
9月末の国庫短期証券を除く国債・財投債の日銀の保有比率は52.64%となった。国債買い入れの緩やかな減額で、4四半期連続で低下した。
国庫短期証券を含むベースでは、日銀の保有残高が前年比0.8%減の572兆円で、残高に占める比率は46.7%に低下した。海外の保有は9.6%減の146兆円で、こちらも残高に占める比率は12.0%に低下した。
一方、預金取扱機関の保有は0.2%増の135兆円で2四半期連続の前年比プラスとなった。残高に占める比率は11.0%と横ばい。
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