ニュース速報
ビジネス

英総合PMI、12月速報は50.5で横ばい 約4年ぶりの人員減ペース

2024年12月16日(月)19時21分

16日に発表されたS&Pグローバルによる12月の英国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.5と、前月から横ばいだった。ロンドンの金融街、3月撮影。(2024年 ロイター/Yann Tessier/File Photo)

William Schomberg

[ロンドン 16日 ロイター] - 16日に発表されたS&Pグローバルによる12月の英国の総合購買担当者景気指数(PMI)速報値は50.5と、前月から横ばいだった。好不況の分かれ目となる50.0を上回ったものの、市場予想の50.7は下回った。

人員削減ペースはこの約4年間で最も速い水準となった。企業は価格を引き上げ、新政権による増税を主な理由として、先行きに悲観的な見方を強めている。

製造部門は47.3と11カ月ぶりの低水準。サービス部門は50.8から51.4に改善したものの、両部門の雇用は新型コロナ流行期の2021年1月以降で最も減少した。

S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「年末が近付く中、経済成長は停滞し、雇用は不振となり、インフレは再び上向いている」と述べた。

企業は退職した従業員の補充を行わず、コロナ流行期を除けば、雇用の減少は09年の世界金融危機以来最も急激なものとなった。また、一部企業は労働時間を削減し、以前から計画されていたリストラを進めた。

ウィリアムソン氏によると、PMIは24年第4・四半期に経済が失速し、25年初頭には悪化する可能性があることを示している。「しかし、英中央銀行はインフレの再燃が示唆されているため利下げには慎重かもしれない」という。

給与を含む投入コストが上昇したため、企業が請求する価格の上昇ペースは過去9カ月で最も急となった。

新規受注は1年以上ぶりに減少。製造業が欧州の顧客からの需要減少に見舞われた。向こう1年間の期待を示す指数は22年12月以来の低水準だった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、西側諸国を非難 米ミサイル配備なら自主

ビジネス

スイス中銀、当座預金の政策金利付利を縮小 来年2月

ワールド

ロシア西部前線で北朝鮮兵30人死傷、ウクライナ情報

ビジネス

英総合PMI、12月速報は50.5で横ばい 約4年
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:韓国 戒厳令の夜
特集:韓国 戒厳令の夜
2024年12月17日号(12/10発売)

世界を驚かせた「暮令朝改」クーデター。尹錫悦大統領は何を間違えたのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いするかで「健康改善できる可能性」の研究
  • 2
    女性クリエイター「1日に100人と寝る」チャレンジが物議...事後の悲しい姿に、「一種の自傷行為」の声
  • 3
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空施設...「内部映像」が示すミサイルの威力
  • 4
    メーガン妃は「ブランドのバッグを喜んで受け取る人…
  • 5
    SNSで話題の「恐怖映像」に「心臓とまりそう!」の声…
  • 6
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 7
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 8
    「オメガ3脂肪酸」と「葉物野菜」で腸内環境を改善..…
  • 9
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 10
    爆発と炎上、止まらぬドローン攻撃...ウクライナの標…
  • 1
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼンス維持はもはや困難か?
  • 2
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達した江戸の吉原・京の島原と並ぶ歓楽街はどこにあった?
  • 3
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式多連装ロケットシステム「BM-21グラート」をHIMARSで撃破の瞬間
  • 4
    コーヒーを飲むと腸内細菌が育つ...なにを飲み食いす…
  • 5
    男性ホルモンにいいのはやはり脂の乗った肉?...和田…
  • 6
    「男性ホルモンが高いと性欲が強い」説は誤り? 最新…
  • 7
    「どんなゲームよりも熾烈」...ロシアの火炎放射器「…
  • 8
    電池交換も充電も不要に? ダイヤモンドが拓く「数千…
  • 9
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 10
    ウクライナ「ATACMS」攻撃を受けたロシア国内の航空…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    ロシア兵「そそくさとシリア脱出」...ロシアのプレゼ…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    半年で約486万人の旅人「遊女の数は1000人」にも達し…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    「炭水化物の制限」は健康に問題ないですか?...和田…
  • 9
    ミサイル落下、大爆発の衝撃シーン...ロシアの自走式…
  • 10
    2年半の捕虜生活を終えたウクライナ兵を待っていた、…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中