午前の日経平均は小反発、ファーストリテや日銀警戒で上値限定的
12月2日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比11円98銭高の3万8220円01銭と小幅に反発した。写真は都内にある東証で2020年10月撮影(2024 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Mayu Sakoda
[東京 2日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比11円98銭高の3万8220円01銭と小幅に反発した。前週末の米株高を好感する一方で、12月の日銀金融政策決定会合での追加利上げへの警戒感で上値は重かった。個別では、指数寄与度の高いファーストリテイリングが2%超下落し、日経平均を押し下げた。
日経平均は8円高とわずかに反発して寄り付き156円高の3万8365円01銭まで上昇したが、ファーストリテの急落に押されるなどしてマイナス圏に転落し249円安の3万7958円55銭まで下げた。
その後のファーストリテの下げ縮小やドル/円の反発で日経平均も戻り歩調となったものの、プラス圏とマイナス圏を行き来する方向感に欠ける値動き。日銀の追加利上げへの警戒感や円高症状の中、上値は重かった。
東証株価指数(TOPIX)は0.68%高の2698.86ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆8759億7200万円。東証33業種では、銀行、保険、証券・商品先物取引、非鉄金属など26業種が値上がり、小売、陸運など7業種が値下がりした。日銀の早期利上げ観測を受けて、金融業は総じてしっかりだった。
市場では「12月の利上げを前提としたトレードが加速している」(松井証券の窪田朋一郎シニアマーケットアナリスト)との声が聞かれた。ただ、日銀の金融政策決定会合の直前に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果次第ではドル高/円安が再加速し、再び日本株を押し上げる可能性もあるという。
主力株では、TDK、東京エレクトロン、アドバンテストがしっかり。
ファーストリテイリングは2.45%下落し、日経平均を1銘柄で約121円押し下げた。中国大陸でユニクロの不買運動が広がるのではないかという懸念が広がり、株価は一時4.50%超下落した。ソフトバンクグループもさえなかった。
そのほか、第一生命ホールディングスは6%高、SCREENホールディングスは4.50%超高。前週末に中期経営戦略を公表した資生堂は7.90%下落し、年初来安値を更新。メルカリは3%安だった。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが944銘柄(57%)、値下がりは638銘柄(38%)、変わらずは61銘柄(3%)だった。