中国10年債利回りが2%下回る、22年ぶり低水準
12月2日、中国の10年債利回りが2%の心理的節目を割り込み、22年ぶり低水準を付けた。2020年撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[上海 2日 ロイター] - 中国の10年債利回りは2日、2%の心理的節目を割り込み、22年ぶり低水準を付けた。当局が預金金利を低めに誘導するよう動いたことから、追加の金融緩和観測が高まった。
中国人民銀行の監督下にある機関は29日、銀行が特定の顧客に優遇預金金利を提供することを禁止すると発表した。
10年債利回りは午前終盤の取引で2.7ベーシスポイント(bp)低下し1.998%と、2002年4月以来の最低水準を付けた。
人民銀行は、証券会社や資産運用会社などのノンバンク金融機関に銀行が提供する預金金利を政策金利と一致させることを目指している。
国信証券のアナリスト、ヤン・イェウェイ氏はこの政策が短期金利を押し下げ「長期債利回り低下トレンドの新たな原動力になる可能性がある」と指摘した。
10年債先物は0.4%上昇して過去最高値に迫った。
BNPパリバの中国マルチアセット投資部門責任者ウェイ・リー氏は「今後、中国人民銀行は25年に金融緩和を強化し、債券市場をさらに下支えする」との見方を示した。