鉱工業生産10月は前月比3.0%上昇、先行きは2カ月連続マイナスへ
経済産業省が11月29日発表した10月鉱工業生産指数速報は前月比3.0%上昇となった。2012年10月、京浜工業地帯で撮影(2024年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Yoshifumi Takemoto
[東京 29日 ロイター] - 経済産業省が29日公表した10月の鉱工業生産指数速報(2020年=100)は前月比3.0%上昇し、2カ月連続のプラスとなった。半導体・フラットパネル製造装置や自動車生産が指数を押し上げた。
ただ、ロイターが集計した民間予測の前月比3.9%上昇は下回った。生産予測指数は2カ月連続の前月比低下で、経産省幹部は「自動車や半導体製造装置、米中経済など注視が必要」としている。
企業の生産計画から算出する予測指数は11月が前月比2.2%低下、12月は同0.5%低下だった。基調判断は「一進一退」で据え置いた。
10月の生産品目別の前月比は、半導体製造装置が67.2%増、フラットパネル・ディスプレイ製造装置が94.2%増、普通乗用車が9.0%増、橋りょうが2.15倍など。学校用の更新需要でノート型パソコンなどの生産も伸びた。
一方、半導体メモリーは17.8%減だった。スマートフォン向けなどフラッシュメモリー需要が低下した。