メキシコ株投資評価を引き上げ ブラジルは下げ=JPモルガン
米金融大手JPモルガンはメキシコ株の投資評価を従来の「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に引き上げた。写真は2017年1月、ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Stephanie Keith)
[27日 ロイター] - 米金融大手JPモルガンはメキシコ株の投資評価を従来の「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に引き上げた。米経済の堅調が要因。
ストラテジスト、エミー・シャヨ・チャーマン氏は26日付の顧客向けノートで「米景気は好調で、送金を通じてメキシコの消費者を支え続けている上、メキシコペソ安に伴って、送金されるドルの値打ちが上がって購買力が高まる」と指摘。さらに「メキシコと米国の工業生産にはかなり高い相関関係がある」と付け加えた。
メキシコ中央銀行が来年も金融緩和を続けると予想されることも投資評価を引き上げた一因だった。
これに対し、中国と貿易でつながりの深いブラジル株を「オーバーウエート」から「ニュートラル」に引き下げた。トランプ次期米大統領の対中関税強化方針がブラジルにも逆風となるとみている。
JPモルガンによると、中国景気の一段の減速が世界的な各種商品市況の下落をもたらし、その余波で大豆の主要輸出国のブラジルも打撃を受けかねない。また、ブラジル中銀は来年も利上げを継続する見通しで、同社は株価の逆風になると判断した。