米フロンティア株主、ベライゾンによる買収承認 96億ドル
11月13日、米通信会社フロンティア・コミュニケーションズは、株主が米同業ベライゾンによる買収計画を承認したと発表した。写真はボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで2021年12月撮影(2024 ロイター/Dado Ruvic)
[13日 ロイター] - 米通信会社フロンティア・コミュニケーションズは13日、株主が米同業ベライゾンによる買収計画を承認したと発表した。
一部の大株主が提示額の引き上げを求めていたが、13日までに行われた株主投票で計画が承認された。買収額は96億ドル。
ベライゾンのハンス・ベストバーグ最高経営責任者(CEO)は「フロンティアを買収することは戦略上、適切だ。全米のより多くの市場で競争力を高める機会となるだろう」と表明していた。
買収手続きは1年半後に完了する見込み。
ベライゾンは1株当たり38.50ドルを支払い、フロンティアの債務約100億ドルも引き継ぐ。提示額はフロンティアの90日間の取引加重平均株価に44%のプレミアムを乗せた水準。
ただ、複数の大株主は先月、提示額の引き上げを要求し、買収に反対する姿勢を示していた。議決権行使助言会社のISSとグラス・ルイスもフロンティアの株主に投票を棄権するよう推奨。選択肢を検討する時間を確保するため、事実上、買収計画に反対することを提案していた。
ベライゾンは今回の買収で競合相手のAT&TやTモバイルに対する競争力を強化できる。