ニュース速報
ビジネス

英中銀のマン委員、物価の上振れリスク指摘 金利維持する必要強調

2024年11月13日(水)21時48分

イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のマン委員は13日、国内の高インフレはまだ克服されておらず、一部で物価上昇圧力が強まる可能性があると述べた。昨年1月撮影。(2024年 ロイター/Phil Noble/File Photo)

[ロンドン 13日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のマン委員は13日、国内の高インフレはまだ克服されておらず一部で物価上昇圧力が強まる可能性があるとし、中期的には中銀予想を上回る可能性が高いとの見方を示した。

BNPパリバ主催の会議で、「インフレへの上振れバイアスがあり定着する傾向があるため、(金利を)より長期間維持することが重要」と指摘。「インフレの粘着性が十分緩和した証拠が得られれば、私はより大きな措置を取るつもりだ」と述べた。

中銀は先週、政策金利を5%から4.75%に引き下げたが、マン委員は唯一、据え置きを主張し利下げに反対していた。

同委員は、「例えば、中国の輸出品の価格がインフレの下押し圧力となる可能性はある。ただ、下向きのバイアスがかかったニュースは1つであり、残りは上向きのバイアスがかかっている。中期的にさらに不安定になる可能性が高い」と述べた。

アナリストの間では、トランプ次期米大統領が中国からの輸入品に高関税を課せば、欧州で安価な中国製品の流入が拡大する可能性があるとの見方が浮上している。

また、マン氏はエネルギー価格について、下落よりも上昇の可能性が高いと指摘。国内のサービス価格インフレに「かなりの粘着性がある」との見方も示した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

蔡台湾前総統、来週カナダを訪問 国際安保会議に出席

ワールド

BRICS、トルコに「パートナー国」の地位提示=貿

ワールド

ノルウェー石油・ガス投資、今年は過去最高に 来年さ

ワールド

中国で安全啓発動画が拡散、車暴走事件受け 当局は再
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:またトラ
特集:またトラ
2024年11月19日号(11/12発売)

なぜドナルド・トランプは圧勝で再選したのか。世界と経済と戦争をどう変えるのか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国」...写真を発見した孫が「衝撃を受けた」理由とは?
  • 3
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラッドレー歩兵戦闘車が「戦略的価値を証明」する戦闘シーン
  • 4
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 5
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 6
    建物に突き刺さり大爆発...「ロシア軍の自爆型ドロー…
  • 7
    NewJeansメンバー全員が事務所に最後通告「ミン・ヒジ…
  • 8
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 9
    中国の言う「台湾は中国」は本当か......世界が中国…
  • 10
    トランプ再選を祝うロシアの国営テレビがなぜ?笑い…
  • 1
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 2
    「歌声が聞こえない」...ライブを台無しにする絶叫ファンはK-POPの「掛け声」に学べ
  • 3
    ウクライナ軍ドローン、1000キロ離れたロシア拠点に突っ込む瞬間映像...カスピ海で初の攻撃
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    「遮熱・断熱効果が10年持続」 窓ガラス用「次世代…
  • 6
    本当に「怠慢」のせい? ヤンキース・コールがベース…
  • 7
    「トイレにヘビ!」家の便器から現れた侵入者、その…
  • 8
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
  • 9
    後ろの女性がやたらと近い...投票の列に並ぶ男性を困…
  • 10
    NewJeansのミン・ヒジン激怒 「似ている」グループは企…
  • 1
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 2
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 3
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 6
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 7
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 8
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 9
    予算オーバー、目的地に届かず中断...イギリス高速鉄…
  • 10
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中