コメルツ銀が独中堅行買収を検討、対ウニクレディト防衛で=関係者
11月12日、ドイツのコメルツ銀行は、国内中堅銀行の買収を検討している。コメルツ銀の株式を取得し、買収意欲を示しているイタリア大手銀行ウニクレディトに対する防衛策の一環だ。写真は同行のロゴ。2020年2月、フランクフルトで撮影(2024年 ロイター/Ralph Orlowski)
John O'Donnell
[フランクフルト 12日 ロイター] - ドイツのコメルツ銀行は、国内中堅銀行の買収を検討している。コメルツ銀の株式を取得し、買収意欲を示しているイタリア大手銀行ウニクレディトに対する防衛策の一環だ。事情に詳しい3人の関係者がロイターに明かした。
関係者2人によると、コメルツ銀が買収する可能性があるのはハンブルク商業銀行(HCOB)ないしはオルデンブルギッシュ・ランデスバンク(OLB)。どちらも資産規模は約320億ユーロとなっている。
計画はまだ初期段階だが、コメルツ銀は単独生き残り戦略に関してこれまでほとんど具体的な内容を提示していないだけに、大きな意味を持ちそうだ。
コメルツ銀が別の銀行の買収手続き作業にかかりきりになれば、ウニクレディトがコメルツ銀を傘下に収めようとしても動きにくくなる。
2人の関係者の話では、コメルツ銀経営陣が既に国内銀を買収する可能性について協議している。ただ買収候補に接触したかどうかは分かっていない。
コメルツ銀のオルロップ最高経営責任者(CEO)は先週、同行が「買収に向けた用意を怠らないようにする」と発言していた。
ハンブルク商業銀行とOLBは、コメルツ銀から何か話があったかどうかについてはコメントを拒否した。