NY外為市場=ドル上昇、共和党が下院でも多数派確保の見通し
ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して6カ月半ぶりの高値を記録した。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
[ニューヨーク 12日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して6カ月半ぶりの高値を記録した。市場では共和党のトランプ次期大統領によるインフレ高進につながる輸入関税の導入が予想されている。暗号資産(仮想通貨)のビットコインは、記録的な高値から上昇幅を縮小した。
主要通貨に対するドル指数は、0.51%高の105.96。一時、5月初旬以来の高値となる106.17を付けた。
ビットコインは、1.88%高の8万9683ドルと、新たな史上最高値をやや下回る水準となった。トランプ氏は米国を暗号資産とビットコインの世界的中心地にすると公言している。
調査会社デシジョン・デスクHQによると、米大統領選と同時に5日実施された連邦議会選で、上院で多数派を奪還した共和党が下院でも過半数を維持することが確実となった。トランプ次期大統領が掲げる減税や小さな政府への移行が進みやすくなるとみられる。
UBSのFXストラテジスト、バシリ・セレブリアコフ氏は、「大統領選前からドルの値動きが始まっており、共和党圧勝のシナリオが見えたことが、さらなる後押しとなった可能性がある」と述べた。
一方、ユーロは、0.32%安の1.06215ドル。一時、2023年11月以来となる1.0596ドルまで沈んだ。
ショルツ首相の連立政権が崩壊したドイツで、来年2月23日に解散総選挙が実施される見通しとなった。連邦議会でのショルツ氏の信任投票は12月16日に行われる可能性がある。
英ポンドは0.99%安の1.2742ドル。 英国立統計局(ONS)が朝方発表した7─9月の賃金上昇率はボーナスを除くベースで前年同期比4.8%と、2022年6月以来約2年ぶりの低い伸びとなった。
ドルは対円で0.6%高の154.63円となった。先週、円は1ドル=154.715円と3カ月ぶりの安値を付けた。
オンショア人民元は対ドルで7.2378元。豪ドル/米ドルは0.61%安の0.6534米ドルとなった。
ドル/円 NY終値 154.60/154.64
始値 154.07
高値 154.92
安値 154.01
ユーロ/ドル NY終値 1.0623/1.0624
始値 1.0617
高値 1.0627
安値 1.0596