トランプ氏の関税案、年780億ドルの購買力喪失も=業界団体
全米小売業協会(NRF)は11月4日、共和党の大統領候補であるトランプ前大統領(写真)が掲げる関税案が導入された場合、米消費者は年間で最大780億ドルの購買力を失う恐れがあるとの試算を公表した。4日、ペンシルベニア州で撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly)
[4日 ロイター] - 全米小売業協会(NRF)は4日、共和党の大統領候補であるトランプ前大統領が掲げる関税案が導入された場合、米消費者は年間で最大780億ドルの購買力を失う恐れがあるとの試算を公表した。
それによると、関税案により衣料品、玩具、家具、家電製品、履物、旅行用品などの消費財が影響を受け、特に中国が主要サプライヤーである商品への影響が大きいという。
NRFのジョナサン・ゴールド副会長は「小売業者は手頃な価格でさまざまな商品を顧客に提供できるよう、輸入製品や輸入部品に大きく依存している」と指摘。
このため、輸入関税が実施されれば、米輸入業者が支払う関税が最終的に価格転嫁されるため、低所得者層への影響はさらに悪化するとみられるという。
トランプ氏はこれまで、全ての輸入品に10%の関税を課す考えや、中国からの輸入品に60─100%の追加関税を導入する考えを示している。