NZ金融システムは強靭性維持、リスクなお抑制=中銀半期報告書
ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は11月5日公表した半期金融安定性報告で、景気が低迷する中、同国の金融システムは強靭性を保っており、リスクは依然として抑制されているとの認識を示した。ウェリントンで2017年7月撮影(2024年 ロイター/David Gray)
Lucy Craymer Renju Jose
[ウェリントン 5日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は5日公表した半期金融安定性報告で、景気が低迷する中、同国の金融システムは強靭性を保っており、リスクは依然として抑制されているとの認識を示した。
債務返済コストはピークに近付き、下がり始めているとし、住宅ローン金利も過去6カ月で低下しているとした。
各銀行は、不良債権が若干増加するものの、過去の景気後退時に見られた水準以下にとどまると見込んでいるという。
ホークスビー副総裁は「国内の銀行は、潜在的な貸し倒れへの効果的な対処を含め、家計や企業を引き続き支援する態勢が整っている」と述べた。
報告書は、失業増が不良債権の一因となっており、債務返済コストが今のところ総じて高止まりする中、失業率の上昇で今後6カ月の間に住宅ローンの支払いが滞る債務者が増える可能性が高いと指摘した。
また、輸出価格の回復がコスト上昇に直面する農家を支援しているが、より深刻な景気後退は農家にとって依然としてリスクだと記した。