コニカミノルタ、今期営業損益赤字に修正 米遺伝子検査企業を売却
コニカミノルタは11月5日、2025年3月期の連結営業損益(国際会計基準)予想を140億円の赤字に下方修正したと発表した。写真はコニカミノルタのロゴ。2012年6月、都内で撮影(2024年 ロイター/Yuriko Nakao)
Shiho Tanaka
[東京 5日 ロイター] - コニカミノルタは5日、2025年3月期の連結営業損益(国際会計基準)予想を140億円の赤字に下方修正したと発表した。従来は130億円の黒字を見込んでおり、一転赤字予想となる。中期経営計画で掲げた戦略課題の加速や一部事業の減損リスク織り込みなどによる一過性費用として、約290億円を新たに業績予想に反映させた。
IBESがまとめたアナリスト8人のコンセンサス予想では、通期の連結営業利益の平均値は149億円。
売上高は前回予想の1兆1600億円から1兆1340億円に下方修正した。一方、当期利益は、保有する米国の遺伝子検査企業の売却益を反映し予想を据え置いた。
同社は、プレシジョンメディシン(がんゲノム医療)事業を展開する米国子会社を通じて保有する米国の遺伝子検査企業アンブリー・ジェネティクスの全株式を、医療AI(人工知能)企業テンパスAIに約840億円で売却する。売却に伴い、利益約410億円を25年3月期下期の当期利益に計上する見込み。プレシジョンメディシン事業は非継続事業となり、連結の売上高、事業貢献利益、営業利益から外れる。