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英スタンチャート、第3四半期は大幅増益 業績予想を上方修正

2024年10月30日(水)15時48分

 10月30日、英銀大手スタンダード・チャータード(スタンチャート)が発表した第3・四半期決算は市場予想を上回る大幅増益となった。ロンドンで2022年撮影(2024年 ロイター/Peter Nicholls)

Selena Li Lawrence White

[香港/ロンドン 30日 ロイター] - 英銀大手スタンダード・チャータード(スタンチャート)が30日発表した第3・四半期決算は市場予想を上回る大幅増益となった。

ウエルス事業やマーケット事業が好調だった。前年同期は中国へのエクスポージャーに関連して減損処理を行っていた。

同社は今年の業績予想を上方修正。ウエルス事業への投資を倍増する一方、リテール事業を縮小し、収益性を一段と高める方針を示した。

第3・四半期の税引き前利益は17億2000万ドル。同行がまとめた市場予想の平均である14億9000万ドルを上回った。

前年同期の税引き前利益は6億3300万ドル。中国の不動産・銀行セクターへのエクスポージャーに関連して10億ドル近い損失を計上していた。

今年は約10%の増益となる見通し。従来予想は約7%の増益だった。2024─26年に株主に少なくとも80億ドルを還元する計画も明らかにした。従来計画では50億ドルだった。

ウエルス事業ではリレーションシップマネジャーや投資アドバイザーに今後5年で15億ドルを投資する。投資資金はマスリテール部門の縮小を通じて確保する。

同行は戦略的な意味を失った「少数の事業の全てもしくは一部」の売却機会を模索していることを明らかにした。

2026年の有形株主資本利益率(RoTE)の予測は13%近くに上方修正した。従来予想では26年以降に12%としていた。新たな自社株買いは発表しなかった。

ウエルス・ソリューション事業の利益は32%増の6億9400万ドル。主要事業で最も高い伸びを記録した。

グローバル・マーケッツ事業は16%増の8億4000万ドル。主要部門で2番目の高い伸びとなった。

ビル・ウィンターズ最高経営責任者(CEO)は将来の富裕層候補と国際的な顧客を重視するため、マスリテール事業の「再構築」を継続すると表明した。

ロイター
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