米チポトレ、第3四半期売上高伸び率が予想下回る 値上げ打撃
10月29日、メキシコ料理の外食チェーン、チポトレ・メキシカン・グリルが発表した2024年第3・四半期決算は既存店売上高の伸びが前年同期比6%増となり、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の6.3%に届かなかった。写真はチポトレ・メキシカン・グリルのロゴ。2018年6月、ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Shannon Stapleton)
Juveria Tabassum Waylon Cunningham
[29日 ロイター] - メキシコ料理の外食チェーン、チポトレ・メキシカン・グリルが29日発表した2024年第3・四半期決算は既存店売上高の伸びが前年同期比6%増となり、LSEGがまとめたアナリスト予想平均の6.3%に届かなかった。値上げが需要に打撃を与えた。
24年通期決算の既存店売上高増加率は、1桁台半ばから後半になるとの予想を据え置いた。
第3・四半期の特殊要因を除く1株当たり利益は0.27ドルで、アナリスト予想の0.25ドルを上回った。ただ、利益率は前年同期比で約80ベーシスポイント(bp)低下し、牛肉や乳製品、アボカドなどの原材料価格の上昇が重しとなった。
米国の外食チェーンは、消費者が高価格メニューへの支出を控えてお買い得メニューを探す傾向にあることから需要低迷に苦戦している。
それでも人気商品であるブリトーやタコスなどが熱心な顧客からの安定した需要に支えられたチポトレは、マクドナルドなどのファストフードチェーンと比べると圧力の一部が食い止められている。
同社は今年8月、ブライアン・ニコル最高経営責任者(CEO)が米コーヒーチェーン大手、スターバックスのCEOに就任するために退任した。チポトレはスコット・ボートライト最高執行責任者(COO)を暫定CEOに起用した。
同社はまた、厨房の自動化技術の継続的な展開など店舗内の効率化にも投資。人工知能(AI)を活用してロイヤルティプログラムによる成長を促すことにより、投入コストの上昇圧力を打ち消すことを目指している。