ハリス氏、トランプ政権のリスク警告 議会襲撃前の演説会場で集会
10月29日、米大統領選が1週間後に迫る中、民主党候補ハリス副大統領(写真)は、首都ワシントンで過去最大規模の選挙集会を開き、共和党候補トランプ前大統領が求めているのは「絶対的権力」だと述べて、トランプ政権再来のリスクについて警告した。写真は同日、米ワシントンで撮影(2024年 ロイター/Hannah McKay)
Jeff Mason Steve Holland
[ワシントン 29日 ロイター] - 米大統領選が1週間後に迫る中、民主党候補ハリス副大統領は29日、首都ワシントンで過去最大規模の選挙集会を開き、共和党候補トランプ前大統領が求めているのは「絶対的権力」だと述べて、トランプ政権再来のリスクについて警告した。
集会は、2021年1月6日の連邦議会襲撃事件の前、トランプ氏が支持者に20年大統領選の結果に異議を唱えるよう呼びかけた場所で開かれた。
ハリス陣営によると参加者は7万5000人強に上った。
ハリス氏は「トランプ氏がどういう人物かを私たちは知っている」と語り、20年大統領選での敗北を覆すために「武装した暴徒」を連邦議会議事堂に送り込んだと指摘。
「不安定で復讐に取りつかれ、不平不満に駆られ、絶対的権力を求めている人物だ」と訴えた。
ロイター/イプソスが29日発表した米大統領選に関する世論調査で、ハリス氏の支持率が44%、トランプ氏が43%となり、リードはわずか1%ポイントに縮小した。
ハリス氏は7月の出馬表明以降、ロイター/イプソスの世論調査で常にトランプ氏をリードしてきたものの、9月下旬以降はその差は着実に縮まっている。
トランプ氏はこの日、ペンシルベニア州のヒスパニック(中南米系)が多い都市を訪れた。2日前にニューヨークで開いた集会で登壇者が米自治領プエルトリコを「ごみの島」と発言して物議を醸している。
ペンシルベニア州の中南米系住民で最も多いのがプエルトリコ系だ。
トランプ氏は市民に「極めてシンプルな質問だが、あなた方の暮らし向きは4年前より良くなったかとまず聞きたい。私は全ての米国人に希望のメッセージを伝えるためにここに来た」と語りかけた。