NY外為市場=ドル一時149円台、雇用統計受け大幅利下げ観測後退
FILE PHOTO: Four thousand U.S. dollars are counted out by a banker counting currency at a bank in Westminster, Colorado November 3, 2009. REUTERS/Rick Wilking/File Photo - RC2YZF9X45KE
[ニューヨーク 4日 ロイター] - ニューヨーク外為市場ではドルが上昇し、対円で一時149円台に乗せた。9月の米雇用統計が予想を大きく上回ったことで、連邦準備理事会(FRB)の大幅利下げ観測が後退した。
ドル/円は一時149.02円に上昇し、8月16日以来の高値を更新。日米金利差が縮まりにくいとの観測からドルは対円で上昇しており、週間ベースの上昇率は2009年以来の大きさとなる見通し。
主要6通貨に対するドル指数は102.69と、8月16日以来の高値を付けた。週間ベースの上昇率は22年9月以来の大きさとなる見通し。
ユーロ/ドルは1.09515ドルと8月15日以来の安値、英ポンド/ドルは1.3070ドルと9月12日以来の安値を更新した。
米労働省発表の9月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月比25万4000人増で予想(14万人増)を大幅に上回り、過去6カ月で最大の伸びとなった。失業率は4.1%で、前月の4.2%から低下した。
コーペイ(トロント)のチーフ市場ストラテジスト、カール・シャモッタ氏は雇用統計について「どこから見ても極めて好調だった。米経済の『ノーランディング』シナリオが突然、大きく現実味を帯びた」と指摘。「FRBは金融政策をはるかに慎重に進めていくと予想される」と述べた。
こうした中、FRBが11月6─7日の次回会合で0.50%ポイントの大幅利下げを決定するとの観測が大きく後退。CMEフェドウオッチによると、11月に0.50%ポイントの利下げが決定される確率は現在はゼロ%。雇用統計発表前は31%、1週間前は53%だった。0.25%ポイントの利下げ観測のほか、金利は据え置かれるとの見方も出ている。
今週は中東紛争の拡大に対する懸念から安全資産に資金が流れたこともドル高につながった。
イランの最高指導者ハメネイ師は4日、今週のイスラエルに対するミサイル攻撃は「合法かつ正当」だとし、イスラエルに対する敵対勢力は「努力や能力を倍増させ、攻撃的な敵に抵抗すべき」と呼びかけた。
暗号資産(仮想通貨)のビットコイン1.95%高の6万1958ドル。
ドル/円 NY終値 148.71/148.74
始値 146.49
高値 149.00
安値 146.45
ユーロ/ドル NY終値 1.0976/1.0978
始値 1.1027
高値 1.1036
安値 1.0952