スイスCPI、9月は前年比+0.8% 追加利下げ観測強まる
スイス連邦統計局が3日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.8%上昇と、2021年7月以来、約3年ぶりの低い伸びとなった。ジュネーブで2023年6月撮影(2024年 ロイター/Denis Balibouse)
[チューリヒ 3日 ロイター] - スイス連邦統計局が3日発表した9月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.8%上昇と、2021年7月以来、約3年ぶりの低い伸びとなった。
アナリストはスイス国立銀行(中央銀行)の追加利下げをほぼ確実視している。
CPIは前月比では0.3%下落。ガソリン価格や宿泊費などが下落した。
中銀は先週、今年3回目となる利下げを決定。追加利下げも示唆した。政策金利は現在1.0%。シュレーゲル新総裁は1日、物価下振れリスクが高まる状況で、マイナス金利を復活させる可能性も排除できないと述べた。
市場では、次回12月の金融政策決定会合で25ベーシスポイント(bp)の利下げが決まる確率を82%、50bpの利下げが決まる確率を18%と予想している。
J・サフラ・サラシンのチーフエコノミスト、カルステン・ユニウス氏は、スイスのインフレ動向が「依然として憂慮すべきほど弱い」とし、輸入品の価格が下落していると指摘した。国内物価の上昇は主に家賃が主導しているという。
同氏は12月の25bp利下げと来年3月の追加利下げを予想。来年6月にも利下げが必要になる可能性があると述べた。
EFG銀行のエコノミスト、ジャンルイジ・マンドルッツァート氏は、引き続き12月の25bp利下げを予想しているが、50bp利下げの可能性も排除できないとした上で、政策金利が来年上半期に0.50%で底を打つ可能性が高まっているとの見方を示した。