野村のウェルスマネジメント、ドバイ・香港・シンガポールで増員へ

8月30日、野村ホールディングスのウェルスマネジメント部門がドバイ、香港、シンガポールでバンカーの増員を計画している。写真は同社のロゴ。都内で2016年11月撮影(2024年 ロイター/Toru Hanai)
(部門の表記を一部修正しました)
Xie Yu Selena Li
[香港 30日 ロイター] - 野村ホールディングスのウェルスマネジメントがドバイ、香港、シンガポールでバンカーの増員を計画している。日本国外の同事業の資産を来年までに350億ドルに増やす大規模な計画の一環。
インターナショナル・ウェルス・マネジメント(IWM)事業を統括するラビ・ラジュ氏がロイターに明らかにした。
現在10人いるドバイのリレーションシップマネジャーを年内に3─4人増員する予定。さらに今後2年で30─35人のバンカーを採用し、同部門のアジアの拠点である香港とシンガポールに均等に配置する。現在の人員は香港が約50人、シンガポールが約40人。
ラジュ氏は日本国外の同事業の資産を現在の240億ドルから46%増やし350億ドルとする目標の達成に自信があると表明。「現在のビジネスの勢いを踏まえると、IWMの中期計画の達成を阻む障害は全く見られない」と述べた。
同氏はスイスのUBSから移籍した2020年以降、同事業を統括している。他の金融機関も香港、シンガポール、中東でウェルスマネジメント事業を拡大しており、競争は厳しい。
同氏は「地域全体が猛烈な勢いで成長している。(ドバイは)国際金融センターの中で最大の成長地域だ」と指摘。日本国外では野村のグローバルマーケッツ部門と投資銀行部門を活用し、起業家を顧客として取り込むことを重視していると述べた。
IWMでは過去3年で約2000の新規口座が開設され、顧客から140億ドルの新規資金が流入した。
顧客層拡大の背景には日本への投資需要がある。日本株の急騰に加え、魅力的なドル/円レートも「顧客が日本に投資する上で非常に良いバリューポイント」を提供していると同氏は語った。
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