ニュース速報
ビジネス

エヌビディア決算が最大の注目材料=今週の米株式市場

2024年08月26日(月)06時51分

 26日からの週の米株式市場は、今後の上昇継続を見極める上で28日の半導体大手エヌビディアの決算が重要な材料となる。写真はエヌビディアのロゴ。米カリフォルニア州ロサンゼルスで2017年7月撮影(2024年 ロイター/Mike Blake)

David Randall

[23日 ロイター] - 26日からの週の米株式市場は、今後の上昇継続を見極める上で28日の半導体大手エヌビディアの決算が重要な材料となる。

S&P500種株価指数 は景気不安をきっかけとした月初の急落から回復し、再び史上最高値付近まで上昇している。

エヌビディアは最近の安値から30%超上昇。年初来では約150%上昇し、S&P500種の年初来上昇率17%の約4分の1を占めている。

同社の決算は人工知能(AI)への企業投資が継続するかどうかのガイダンスとなると同時に、歴史的に不安定な時期に向かう市場心理の重要な転換点となる可能性がある。CFRAのデータによると、S&P500種は第2次大戦以降9月に平均0.78%下落しており、他の月よりも悪いパフォーマンスとなっている。

オプション分析会社ORATSのデータによると、トレーダーは、エヌビディアの決算発表翌日の株価変動を約10.3%と予想。これは過去3年間のエヌビディアの決算発表前に予想された動きよりも大きく、同期間の決算後の株価の平均的な動きの8.1%を大きく上回っている。

市場のセンチメントは業績と同様にエヌビディアのガイダンスにも左右される可能性がある。

ノースウェスタン・ミューチュアル・ウェルス・マネジメントの株式部門チーフ・ポートフォリオマネジャー、マット・スタッキー氏は「旺盛な需要が見込まれるという証拠は、企業が景気減速を見越して投資を継続しているという強気のサインになる」と指摘。

「エヌビディアは最大手企業とつながりがあるため、必見のイベントだ。投資家が最も知りたいのは、持続可能性があるか、そして25年、26年の需要がどうなるかということだ」と述べた。

金融政策と米経済の動向も重要な材料となる。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は23日にジャクソンホール会議で行った講演で、雇用市場の一段の冷え込みは歓迎されないと述べ、利下げを明確に示唆した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

アングル:トランプ政権なら対中外交「漂流」か、米側

ワールド

ロシア、英外交官6人追放 スパイ活動・破壊工作の疑

ワールド

米政府、対中関税引き上げを最終決定 多くが今月27

ワールド

アングル:スウィフトさんのハリス氏支持、大統領選に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
特集:ニュースが分かる ユダヤ超入門
2024年9月17日/2024年9月24日号(9/10発売)

ユダヤ人とは何なのか? なぜ世界に離散したのか? 優秀な人材を輩出した理由は? ユダヤを知れば世界が分かる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 3
    33店舗が閉店、100店舗を割るヨーカドーの真相...いつしか「懐かしいだけの、美しい記憶の中の存在」に
  • 4
    北朝鮮、泣き叫ぶ女子高生の悲嘆...残酷すぎる「緩慢…
  • 5
    キャサリン妃、化学療法終了も「まだ完全復帰はない…
  • 6
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 7
    世界に離散、大富豪も多い...「ユダヤ」とは一体何な…
  • 8
    公的調査では見えてこない、子どもの不登校の本当の…
  • 9
    アメリカの住宅がどんどん小さくなる謎
  • 10
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレイグの新髪型が賛否両論...イメチェンの理由は?
  • 3
    「もはや手に負えない」「こんなに早く成長するとは...」と飼い主...住宅から巨大ニシキヘビ押収 驚愕のその姿とは?
  • 4
    【現地観戦】「中国代表は警察に通報すべき」「10元…
  • 5
    「令和の米騒動」その真相...「不作のほうが売上高が…
  • 6
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
  • 7
    国立西洋美術館『モネ 睡蓮のとき』 鑑賞チケット5組…
  • 8
    強烈な炎を吐くウクライナ「新型ドローン兵器」、ロ…
  • 9
    メーガン妃の投資先が「貧困ポルノ」と批判される...…
  • 10
    メーガン妃が自身の国際的影響力について語る...「単…
  • 1
    「LINE交換」 を断りたいときに何と答えますか? 銀座のママが説くスマートな断り方
  • 2
    ウクライナの越境攻撃で大混乱か...クルスク州でロシア軍が誤って「味方に爆撃」した決定的瞬間
  • 3
    エリート会社員が1600万で買ったマレーシアのマンションは、10年後どうなった?「海外不動産」投資のリアル事情
  • 4
    電子レンジは「バクテリアの温床」...どう掃除すれば…
  • 5
    ハッチから侵入...ウクライナのFPVドローンがロシア…
  • 6
    年収分布で分かる「自分の年収は高いのか、低いのか」
  • 7
    日本とは全然違う...フランスで「制服」導入も学生は…
  • 8
    「棺桶みたい...」客室乗務員がフライト中に眠る「秘…
  • 9
    「まるで別人」「ボンドの面影ゼロ」ダニエル・クレ…
  • 10
    森ごと焼き尽くす...ウクライナの「火炎放射ドローン…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中