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東エレク、通期上方修正で過去最高益へ AI向け需要増加

2024年08月08日(木)16時58分

 8月8日、 東京エレクトロンは2025年3月期の連結営業利益見通しを5820億円から6270億円(前年比37.4%増)に引き上げた。写真は同社のロゴマーク。2023年12月、東京都内で撮影(2024年 時事通信)

Ritsuko Shimizu

[東京 8日 ロイター] - 東京エレクトロンは8日、2025年3月期の連結営業利益見通しを5820億円から6270億円(前年比37.4%増)に引き上げた。AI(人工知能)向けの投資が増えているほか、PC・スマートフォン向けも着実に回復基調にあり、半導体ウエハー製造装置(WFE)需要が増加している。

売上高、営業利益、純利益は過去最高となる見通し。年間配当も前回予想の1株481円から519円(前期実績393円)に引き上げた。新たな会社計画は、IBESがまとめたアナリスト17人のコンセンサス予想の平均値6087億円を上回った。

川本弘常務は会見で、AI向けの需要について「顧客の引き合いは大変強い」と述べた。米国をはじめとして世界経済に減速懸念が出ているものの、「半導体製造装置市場に何か大きな懸念の兆候は見ていない」という。

米国による対中規制についても「追加の規制が入る事実もないし、発表もない」とし、「状況を引き続き注視していく」と述べた。

24年の半導体ウエハー製造装置市場は従来の1000億ドルとの予想を1000億ドル強に引き上げた。25年については、AI向けサーバーの成長が継続することに加え、パソコンとスマートフォンのAI搭載率上昇が見込まれ、2桁成長を期待しているという。

24年4―6月期の営業利益は前年同期比約2倍の1657億円だった。売上高に占める中国比率は49.9%となっている。

ロイター
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