米CVSヘルス、通期利益予想引き下げ 医療給付需要高止まりで
8月7日、米薬局チェーン・薬剤給付管理(PBM)大手CVSヘルスは、2024年の利益予想を下方修正した。写真は同社のロゴ。ボスニア・ヘルツェゴビナのゼニツァで2022年5月撮影(2024 ロイター/Dado Ruvic)
Amina Niasse
[7日 ロイター] - 米薬局チェーン・薬剤給付管理(PBM)大手CVSヘルスは7日、2024年の利益予想を下方修正した。高齢者の医療給付需要の高まりが第2・四半期の業績に打撃となり、この傾向は7月に入っても続いているためだ。
通期1株利益見通しを従来予想の最低7.00ドルから6.40─6.65ドルに引き下げた。引き下げは少なくとも4回目。
カレン・リンチ最高経営責任者(CEO)は決算発表の電話会見で「医療給付部門の業績と見通しに失望しており、直ちに指導者の交代を決めた」と述べた。
医療保険会社エトナを運営する同部門を率いるブライアン・ケイン氏が退社し、リンチ氏が後任となる。ケイン氏はCEOに昇格する前はエトナの社長を務めた。
リンチ氏は25年の長期利益目標達成に自信を示し、給付設計の見直し、一部の郡からの撤退、プランの調整など効果的な変更を行ったと説明した。
同社はまた、業務の合理化、人工知能(AI)の活用、事業全体の自動化などを通じて20億ドルのコスト削減を目指す複数年計画も発表した。
昨年後半から高齢者が治療の遅れを取り戻すのに伴った医療費高騰や、医療管理に対する政府からの支払いが予想を下回った影響で、エトナを含めた医療保険業界は、利益率が悪化している。
トーマス・カウイー最高財務責任者(CFO)は7月初期の指標に基づき、下半期の医療費は上半期を上回ると予想した。
24年の医療保険給付率見通しは、5月に予想した約89.8%から90.6─90.8%程度に引き上げた。
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