米求人件数、4月は805.9万件に減少 3年超ぶり低水準
米労働省が4日に発表した4月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が29万6000件減の805万9000件と、2021年2月以来3年超ぶりの低水準となった。2014年9月撮影(2024年 ロイター/Brian Snyder)
[4日 ロイター] - 米労働省が4日に発表した4月の雇用動態調査(JOLTS)は、求人件数が29万6000件減の805万9000件と、2021年2月以来3年超ぶりの低水準となった。労働市場を巡る状況が緩和しつつあることを示し、米連邦準備理事会(FRB)のインフレ対策を支援する可能性がある。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は835万5000件だった。
3月分は848万8000件から835万5000件に下方改定された。求人件数は22年3月に1200万件でピークを付けた。
4月の失業者1人当たりの求人件数は1.24件と3月の1.3件から減少し、21年6月以来の最低水準となった。
ハイフリークエンシー・エコノミクスの米国担当チーフエコノミスト、ルベーラ・ファルーキ氏は、今回の減少は「労働力の需要と供給の持続的な正常化」を示していると指摘。「政策の観点から言えば、連邦準備理事会(FRB)の課題は、インフレを抑制するだけでなく、今後の労働市場の大幅な軟化を防ぐ水準に金利を維持することだ」と述べた。
求人件数は幅広い分野で減少。増加は専門サービス、私立教育、小売、金融・保険、運輸の5セクターのみだった。
4月の自発的な離職件数は9万8000件増の350万7000件だった。労働市場に対する信頼感の目安となる自発的な離職率は前月から変わらず2.2%で20年9月以来の低水準となった。
レイオフ・解雇件数は152万件と22年12月以来の低水準となった。