岸田首相、「予算制約理由に復興ためらわず」 地震対応で補正示唆
岸田文雄首相は4日夜、BSフジのテレビ番組に出演し、能登半島地震への対応として、まずは予備費からの支出を先行させるものの、必要になれば補正予算案の編成も視野に入れると示唆した。写真は1月2日、首相官邸で撮影(2024年 時事通信)
Takahiko Wada
[東京 4日 ロイター] - 岸田文雄首相は4日夜、BSフジのテレビ番組に出演し、能登半島地震への対応として、まずは予備費からの支出を先行させるものの、必要になれば補正予算案の編成も視野に入れると示唆した。
地震からの復旧・復興に当たり、岸田首相は2023年度の予備費の残り4600億円に加え、24年度予算案に計上した予備費5000億円も「しっかり使う」と述べた。その上で求められる対策が積み上がってくれば「それに必要な予算は柔軟に確保していくことも当然考えていかなければいけない」と指摘した。予算の制約を理由に、地震からの復興・復旧を躊躇することは「絶対に考えない」と語った。
岸田首相は同日、予備費の支出を9日に閣議決定すると発表し、40億円規模になる可能性を示した。ただ、被災者などから規模が小さいとの声が上がっていた。岸田首相は今回の予備費の規模は地震発生直後に当たる現局面で注力しているプッシュ型支援の費用だと強調した。
与野党党首会談の開催については現在調整中であり、党首会談が開催できれば「これからの震災対応についてぜひ協力をお願いしたい」と述べた。
政治資金問題を受けて自民党に設置する政治刷新本部(仮称)については、岸田首相自ら本部長に就くと発言。その上で、菅義偉前首相、麻生太郎副総裁の2人の首相・党総裁経験者に最高顧問への就任を要請する考えを明らかにした。
(和田崇彦)