ドイツ住宅価格、4四半期連続下落 金利上昇で「バブル崩壊」

　１２月２２日、欧州最大の経済国ドイツで不動産業界の低迷が深刻だ。写真は７月、フランクフルトの建設現場で撮影（２０２３年　ロイター/Kai Pfaffenbach）

Tom Sims　Rene Wagner

［フランクフルト　２２日　ロイター］ - 欧州最大の経済国ドイツで不動産業界の低迷が深刻だ。低金利局面では旺盛な需要に沸いていたが、金融政策の転換とともに業況は一変、「バブルがはじけた」という指摘が出ている。

連邦統計庁が２２日発表した第３・四半期の居住不動産価格は前年比１０．２％下落。下落は４四半期連続で、統計を取り始めた２０００年以降で最大の落ち込みとなった。

ドイツ経済研究所（ＤＩＷ）のマクロ経済部門のコンスタンチン・コロディリン氏は「２０２２年までは過去５０年で最大級の投機的バブルだった。その後、価格は下がり続けている。バブルははじけた」と述べた。

２２日発表された建設業界の１０月の受注は季節調整済みで前月比６．３％減少。業界団体は、住宅建設セクターでは一段の人員削減が行われるとの見通しを示した。

先月にはドイツ国内で業界大手だったオーストリアの不動産会社シグナが破産申請した。