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段階的に金融政策正常化を始める時=ECBのノボトニー氏

4月10日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は、ECBは金融政策の正常化を始めるべき時だとの見解を明らかにした。ウィーンで昨年6月撮影(2018年 ロイター/Leonhard Foeger)
[ロンドン 10日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は10日、ECBは金融政策の正常化を始めるべき時だとの見解を明らかにした。
ECBは数カ月以内に、2兆5000億ユーロ(3兆0800億ドル)規模の債券買い入れを縮小する準備をする見込み。
同氏は経済会議での講演で「金融政策の段階的な正常化を行うべき時だと考える。この正常化には、時宜を得た注意深い優先順位付けとともに、各施策の微妙なバランスを取ることが求められる」と述べた。その上で、正常化を過度に積極的に行うことと、開始時期が過度に遅れることの双方にリスクが存在すると主張した。
ノボトニー氏は、過去の「例外的な規模」での金融政策対応で、金融引き締めプロセスは通常より複雑になったとし、「現在のユーロ圏経済は明らかに、強力で広範な循環的上昇のさなかにある」と話した。
ただ米中の貿易摩擦が波及することについては慎重な見方を示し、「貿易戦争は、関わっている全ての人にネガティブな影響をもたらす」と主張。
「直接の影響は為替相場で出るかもしれないが、予想は難しい。多くの連鎖や、長い生産チェーンがあるからだ。金融の安定にはネガティブな影響が出るかもしれないが、金融政策への影響はあまり明確でない」と述べた。
*内容を追加しました。